【令和7年5月19日号】コラム

ポイントを押さえた応募書類の書き方

「なかなか書類選考が通らない…」

そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

採用担当者は1枚の履歴書をたった数十秒〜数分で判断すると言われています。

そんな中でも目に留まるようブラッシュアップするにはどうしたらいいのか、ポイントを押さえた応募書類の書き方について解説します。

採用担当者の目に留まるにはどうする?応募書類のブラッシュアップ方法とは

面接に進むためには書類を通して自分に興味をもってもらうことが大切です。

限られた枠内でも、押さえておくべきポイントを意識して採用担当者にアピールしましょう。

1-1 履歴書をブラッシュアップする方法

履歴書は採用担当者に自分をアピールする重要なツールであり、見やすさと内容を充実させることが重要です。

①レイアウト

まず全体のレイアウトは読みやすさを最優先に考え、フォントサイズを10.5pt〜11ptとし、各項目に十分な余白を確保しましょう。

文章は適度に改行することでスッキリ見えます。

読みやすいレイアウトは、それだけで印象が良くなりますよ。

②職歴

職歴欄では自分の成果や貢献を簡潔にまとめましょう。

数字を使って業績を客観的に説明すると説得力が増します。

例えば、具体的な業務内容や成果を箇条書きにすることで、採用担当者に理解しやすく伝えることが可能です。

③志望動機

志望動機欄は応募する企業ごとに内容をカスタマイズしましょう。

企業の特徴や魅力を取り上げながら、自分の経験がどのように活かせるかを具体的に記載します。

転職理由に関連付けた一貫した表現を意識すると、説得力をもたせられますよ。

④自己PR

自己PRでは抽象的な表現を避け、具体的な実績やエピソードを交えることで魅力を伝えます。

例えば、以前の職場でどのような課題に直面し、それを解決するために何を行ったのかを記載すると良い印象を与えられるでしょう。

⑤資格・スキル

資格やスキルは応募先企業の業務に直結するものを優先して記載します。

現在勉強中の資格も書けると自己啓発の姿勢をアピールできますよ。

⑥趣味・特技

趣味・特技も工夫して自己PRに活かしましょう。

例えば趣味がチームワークや計画性を示す内容であれば、好印象を与えられます。

⑦誤字脱字

最後に、誤字脱字がないか徹底的に確認しましょう。

履歴書を印刷して見直したり、第三者にチェックを依頼したりすることでミスを防げます。

⑧証明写真

証明写真は採用担当者にとって、まず目につく部分です。

第一印象を大きく左右するものであり、特に営業や販売職では、顧客に与える印象を重視する企業が多いため、写真への配慮が求められます。

スマートフォンではなく、証明写真機や写真館で撮影するのがおすすめです。

特に就活特化型の写真館ではプロのアドバイスを受けられるので、より良い仕上がりを目指せます。

撮影時の注意点としては

・全体的に明るい印象の写真を選ぶ

・真っ直ぐ前を見つめ、眼力のある表情を心掛ける

・前髪が目にかからないようにし、清潔感のある髪型に整える

・女性は自然な印象の薄めのメイクを心掛け、男性も必要に応じてパウダーでテカリを抑える

などがあります。

採用担当者は写真での印象をもちながら履歴書を読み進めるため、清潔感や明るい印象、意志が感じられる表情が重要です。

適切な写真を用意することで、一緒に働きたいと思われるように最大限配慮しましょう。

1-2 職務経歴書をブラッシュアップする方法

職務経歴書は、これまでの職歴やスキルを記載するための書類です。

ただ職歴を羅列するのではなく、採用担当者の目に留まるよう工夫してみましょう。

①読みやすさを意識する

まずは採用担当者が読みやすくなるようレイアウトを整えます。

採用担当者は多くの書類に目を通すため、見づらいものは敬遠されがちです。

視覚的にスッキリさせると要点が伝わりやすくなりますよ。

見出しを使ってセクションごとに分けたり、箇条書きを活用して情報を整理したりしてみましょう。

さらにフォントや文字サイズを統一し、キーワードや重要な数値を太字で強調すると、読み手の目を引きます。

②具体的なエピソードや数字を示す

前職での実績は抽象的表現ではなく、具体的な成果を示すことで自己PRの説得力が増します。

売上を向上させたなら、前年と比べて何%増加したのか、リーダーとしてチームをまとめたなら、その結果どう好転したのかなど、自分の役割や工夫した点をエピソードとして盛り込むと、よりリアルに伝わるでしょう。

成果を記載するときは比較の基準を明確にし、具体的なエピソードで裏付けることで説得力をもたせられます。

③転職後の意欲を盛り込む

自分のこれまでの実績を書くだけでなく、応募先企業でどう成長し、何を目指しているかも明確に書きましょう。

採用担当者があなたを採用するメリットを感じられます。

未経験の場合でも現在資格を勉強している、将来的にどういったスキルを取得予定など前向きな姿勢をアピールしましょう。

採用担当者はどこを見ている?チェックしている5つのポイントとは

2-1 チェックポイント5つ

採用担当者が書類選考で重視しているポイントは、大きく5つに分けられます。

応募書類を作成したら、これらの要素が盛り込まれているか、熱意や意欲が採用担当者に伝わるか見直してみてください。

①適合性

…求めている人材イメージと応募者のスキルや経験が一致しているか

②実績

…これまでの具体的な成果やどのように企業に貢献してきたか

③成長性

…新しい知識の吸収や能力向上の意欲があるか

④コミュニケーション力

…書類の構成や表現が適切で、読みやすく説得力があるか

⑤モチベーション

…志望動機が明確で熱意があるか

採用担当者は忙しい中で応募書類をチェックしています。

そのため会って話を聞きたいと思わせるには、短時間で目に留まるような書き方をすることが必要です。

例えば、自己PRでは自分を一言で表現し、志望動機では企業に共感した具体的なポイントを簡潔に伝えます。

結論を最初にもってくることで採用担当者の興味を引き、この人にもっと質問したいと思わせる書類を作成できるでしょう。

2-2 メールで送るときの注意点

応募書類をメール送付する際には、いくつか注意点があります。

採用担当者にとって分かりやすいかどうかを念頭に置いて、送る前にチェックしましょう。

①PDF形式で送る

応募書類をメール送付する際は、ファイル形式としてPDFを選択するのが最適です。

PDF形式は、第三者による修正を防ぎ、レイアウトを保持したまま印刷できるため、採用担当者にとって便利で分かりやすくなります。

ただし、手書きの履歴書をスキャンしてPDF化する場合は、文字が潰れたり写真が不鮮明になったりしないよう注意してください。

また、パソコンがない場合でも、スマートフォンでPDF形式の履歴書を作成できるツールがあります。

②迅速に対応する

応募書類を送付する際は、迅速な対応を心がけましょう。

特に応募が集中している求人では、他の応募者が先に選考を進める可能性があります。

送付の指示を受けたら、誤字脱字などのミスに注意しながら迅速に送ることが重要です。

③メールの件名とファイル名は簡潔にする

メールの件名とファイル名の付け方にルールはありませんが、簡潔かつ分かりやすくしておきましょう。

・件名

…○○応募の件/氏名

・ファイル名

…日付/履歴書/氏名

などと記載し、受信した際に一覧で内容が分かるようにします。

また、スマートフォンで送る場合は、PC画面で読みやすいよう、30~40字を目安に改行しましょう。

④「Re:」は付けたままにする

企業からのメールに返信する場合、件名は「Re:」を付けたままにし、過去のやり取りを残しておくと、どのようなやり取りをしていたのか確認できるため便利です。

件名を変更すると、採用担当者が絞り込み検索できなくなってしまうため避けましょう。

もし応募書類を送ったのに返信がない場合は、1週間を目安に確認メールや電話でフォローアップします。

これらのポイントを押さえて、採用担当者に好印象を与える準備を進めてください。

まとめ

履歴書はあなたをアピールする大切な書類です。

面倒くさい作業と考えるのではなく、自分をアピールするチャンスと前向きに捉えてみてください。

なかなか上手くまとまらないようなら、表現したいことを箇条書きで書き出してみることから始めましょう。

あなたの応募書類をブラッシュアップし、採用担当者の目に留まるよう願っています。