【令和7年4月28日号】コラム

5月における転職活動のポイント

「5月、6月に転職するのはどうなんだろう」
とこの時期に転職活動をスタートすべきか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
この記事では、どのようなスケジュールで転職活動を進めていくか、住民税やボーナスについての気になる疑問についても解説しています。
早いタイミングから準備することで戦略的な転職活動ができるはずです。
最後までお読みいただき、ぜひ役立ててください。

【5月】転職活動する場合はどうしたらいい?転職成功戦略とは

5月は大型連休があるため、実質的に活動できる期間は短くなってしまいますよね。

しかし、この大型連休をどう使うかによって、その後の進捗も変わってきます。

5月における転職活動のポイントを確認していきましょう。

1-1 企業の状況

5月は欠員募集や新たなポジションの求人が多く見られる傾向にあります。

採用を急ぐ必要がある場合も多く、選考期間が短縮され、早期内定の可能性が高まる時期と言えるでしょう。

企業側としては

・急な退職

・新入社員の入社辞退

・新卒採用計画の進行不足

などが主な理由で求人を出している場合が多いです。

そのため良い人材がいればすぐに採用したいと考えている企業も少なくありません。

第二新卒や未経験の応募者を受け入れようという企業も一部存在します。

求職者にとって5月は転職のチャンスが広がる時期です。

緊急度が高いポジションも多いので、気になる求人があればすぐに応募し、チャンスを逃さないようにしましょう。

1-2 活動スケジュール

4月入社の採用活動が一段落する5月は、求人件数は減るものの、企業の採用意向は強く、本気度の高い求人が多い時期です。

5月に転職活動を始める場合は、ゴールデンウィークの期間を有効に活用しましょう。

この時期の求人は急募案件が中心で、選考がスピーディーに進み、タイミングが合う人が採用されやすくなります。

また、新年度で忙しい在職者が多い影響でライバルが少ないため、チャンスと言えるでしょう。

5月に求人を出している企業は、7〜8月頃から入社してもらうことを想定しているケースが多くみられます。

そこで、8月をひとつのゴールとして設定し、ゴールから逆算して転職活動のスケジュールを考えてみましょう。

5月上旬…自己分析や業界研究、求人検索

5月中旬…求人応募

6月中旬…内定獲得

6月下旬…退職の申し出

7月末……前職の退職手続き、退職

8月………入社

あくまでも目安なので焦る必要はありませんが、期限を設けた方がメリハリをつけて行動できそうですね。

5月は大型連休もあり活動できる日数が少ないと思われるかもしれません。

しかしゴールデンウィークは自己分析やキャリアの見直しをする機会になるため、準備に最適な期間です。

8月入社をゴールに逆算し、スケジュールを立ててみましょう。

1-3 住民税やボーナス

転職するとき、住民税やボーナスはどうなるのか気になりますよね。

まず住民税は前年の所得に基づくため、転職後に収入が下がっても税額は変わらず、高額になる可能性があります。

天災など特例が適用される場合はあるものの、原則減免措置はないと考えておきましょう。

次に中途採用で転職する場合のボーナスについて解説します。

夏のボーナスは一般的に前年10月から当年3月の査定期間が基準となって支給されます。

そのためこの期間に在籍していない場合は受け取れないと思ってください。

転職時の住民税やボーナスに関する条件を事前に確認し、転職後の収入減に備えた家計プランを立てておくことをおすすめします。

【6月】転職活動する場合はどうしたらいい?転職成功戦略とは

6月の転職活動は徐々にライバルも増えてくる可能性があります。

企業の状況を確認しつつ、それに伴う転職スケジュールを考えていきましょう。

2-1 企業の状況

6月の求人は即戦力を求めるケースが多く、未経験転職は厳しい傾向にあります。

夏のボーナスを受け取った後に仕事を辞めようと退職を申し出る社員が増え、その対応として欠員補充が必要になるためです。

また、新入社員の研修が一段落し、企業は人員計画を見直して急募案件が増える傾向にあります。

異業種や未経験職種への転職を希望する場合は、事前の情報収集やスキルの獲得が重要です。

企業の即戦力採用に対応する準備を整えて、転職活動を進めることが望ましいでしょう。

2-2 活動スケジュール

6月に求人を出している企業は

・9〜10月頃の入社を想定している

・欠員補充のためすぐにでも入社してもらいたい

この2パターンが考えられます。

ここでは9月入社のケースを想定し、ゴールから逆算して転職活動のスケジュールを考えてみましょう。

6月上旬…自己分析や業界研究、求人検索

6月中旬…求人応募

7月中旬…内定獲得

7月下旬…退職の申し出

8月末……前職の退職手続き、退職

9月………入社

転職活動を始めてから約3ヶ月後にゴールを設定し、そこから何が必要か、どういう動きをするか計画を立ててみると良いでしょう。

2-3 住民税やボーナス

6月に転職活動をした場合の住民税やボーナスはどうなるのか見ていきましょう。

いつ退職するかによって、転職先で住民税の天引きが開始されるタイミングは異なります。

6〜12月の間に退職した場合、翌年の6月分の給与から天引き開始です。

転職前の会社が手続きをしなかった場合、住民税は自分で納付しなければなりません。

給与から天引きしてほしいときは、転職先で特別徴収に切り替える手続きが必要です。

続いて転職先でのボーナスの受け取りについてはどうでしょうか。

まず夏のボーナスは、支給日にまだ前職を退職していないため対象外となります。

一方冬のボーナスの査定期間は、当年4〜9月までが一般的です。

6月から転職活動を始めて9月に入社した場合、査定期間に在籍していないため、冬のボーナスがもらえるのは翌年からになります。

転職先でボーナスがもらえるのは翌年からと思っておきましょう。

住民税やボーナスの影響を考慮しつつ、計画的な転職活動を進めることが大切です。

まとめ

転職したいと思っても、なかなかタイミングが難しいですよね。

5月、6月に転職活動する場合は以下の点に気をつけてください。

・5月は大型連休を使って準備できる

・6月に未経験で転職するのは難しい

・転職スケジュールを考えるときはゴールから逆算する

・住民税は前年の所得に基づいて決まる

・ボーナスをもらえるのは基本翌年から

転職を考えたとき、ボーナスがもらえるかどうかも大切です。

しかしそこにこだわって転職のタイミングを逃し、希望の条件を満たせない場合の方がより大きなリスクを生じさせるのではないでしょうか。

気になる求人を見つけたら、まずは応募してみましょう。