第一印象が決まる瞬間はいつ？その要素とは
面接では受け答えの内容だけでなく、第一印象・言葉遣い・姿勢といった非言語的要素が評価に大きく影響します。
人の印象は3〜5秒で決まるとも言われており、面接官はその瞬間に「一緒に働きたいかどうか」を無意識に判断しているのです。
同じような経歴の応募者がいた場合、印象の良い方が選ばれやすいでしょう。
本記事では、面接官が注目する意外なポイントを3つに絞って紹介します。
これから面接対策を始める方も、すでに面接を受けている方も、印象評価の全体像をつかむヒントになるはずです。
1 第一印象が決まる瞬間はいつ？その要素とは
面接官はドアが開いた瞬間から応募者の印象を評価し始めています。
第一印象は、面接全体の評価を左右するほどの影響力を持っていることを覚えておきましょう。
1-1 第一印象は3〜5秒で決まる
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」によれば、人が他者に与える印象は以下の3つの情報で構成されます。
・言語情報（話の内容）：7％
・聴覚情報（声のトーンや話し方）：38％
・視覚情報（見た目や表情）：55％
この数字からも分かるように、見た目や話し方といった非言語的な要素が印象形成に大きく関わっているのです。
つまり、面接では話す内容以上に、入室時の雰囲気や態度が評価に直結します。
1-2 面接官が最初に注目するポイント
第一印象は、入室した瞬間にほぼ決まると言っても過言ではありません。
面接官が最初にチェックするのは、以下の3点です。
①表情と挨拶
自然な笑顔とハキハキした挨拶は、信頼感と親しみやすさを与えます。
無表情や小さな声は、自信がない、やる気がないと受け取られる可能性があるため注意しましょう。
②服装と身だしなみ
清潔感のある服装は社会人として基本です。
シワのあるスーツ、派手すぎるネクタイ、汚れた靴などは、だらしなさや配慮の欠如と見なされることがあります。
髪型や爪、持ち物などの細部も、日常の丁寧さや自己管理力を測る材料です。
必要であれば面接前に鏡のある場所で最終チェックを行いましょう。
③声のトーンと話し方
明るく聞き取りやすい声は安心感を与えます。
緊張していても、ゆっくりと落ち着いて話すよう意識してください。
特に第一声の挨拶は、印象を左右する重要なポイントです。
1-3 第一印象は覆しにくい
第一印象は一瞬で決まるのに対して、一度与えた印象を覆すのは簡単ではありません。
だからこそ、以下の準備を怠らないことが大切です。
•鏡の前で笑顔や姿勢をチェックする
•清潔感のある服装と髪型を整える
•明るく聞き取りやすい声で挨拶の練習をする
•靴や持ち物の汚れを確認し、必要なら手入れする
「この人と働きたい」と思わせることが、面接突破の第一歩になります。
2 言葉遣いと話し方の「違和感」が命取りになる！？注意点とは
面接では、話す内容そのもの以上に、言葉遣いや話し方が印象を左右します。
面接官は受け答えの言葉選びや話すリズム、語尾の使い方から、応募者の人柄や社会人としてのマナーを見抜いているのです。
2-1 よくあるNG例
以下のような話し方は、面接でマイナス評価につながる可能性があります。
•カジュアルすぎる口調
…「〜っす」「〜じゃないですか」など、学生言葉や砕けた表現。
•過剰な敬語
…「〜させていただいております」など、丁寧すぎる敬語。
•長すぎる一文
…話がまとまらず、要点が伝わらない。
•口癖の多用
…「えっと」「あの〜」などが頻繁に出る。
これらの話し方は、頼りない印象を与えるだけでなく、話の内容が伝わりにくくなる原因にもなります。
模擬面接を録音して自分の話し方を客観的に確認することで、癖や改善点が見えてくるでしょう。
2-2 面接で好印象を与える話し方のポイント
面接で好印象を与えるために意識したいポイントを4つ紹介します。
すべてを一度に実践するのは難しいので、取り入れやすいものから一つずつ試してみてください。
①語尾を言い切る
「〜だと思います」「〜かもしれません」といった曖昧な表現は、自信のなさを感じさせます。
「〜です」「〜と考えています」と言い切るようにしましょう。
②結論ファーストで話す
結論から話すことで、情報が整理されて伝わりやすくなります。
論理的な思考力もアピールでき、面接官にとっても理解しやすい話し方です。
③ゆっくり、明るいトーンで話す
緊張すると早口になりがちですが、ゆっくり話すことで落ち着いた印象を与えられます。
声のトーンも明るく、ハキハキと話すことを意識しましょう。
④初対面でも伝わる話し方を意識する
専門用語や略語を避け、誰にでも分かる言葉で説明することが大切です。
コミュニケーション力の高さをアピールできます。
3 姿勢・所作から伝わるものって？「信頼感」と「誠実さ」
面接では、姿勢や所作も重要な評価ポイントです。
3-1 姿勢や所作が印象を左右する理由
人は言葉だけでなく、視覚的な情報からも多くの印象を受け取ります。
以下のような動作は、応募者の人柄やプロ意識を伝える強力なメッセージになります。
・背筋を伸ばして座る
・相手の目を見て話す
・丁寧な所作を心がける
特に面接官が注目しているのは、以下のような場面です。
①座り方と姿勢
猫背は自信のなさや、だらしなさを印象づけてしまいます。
椅子には浅く腰掛け、背筋を伸ばして座ることで、誠実さと自信を演出しましょう。
②アイコンタクトと視線
相手の目を3〜4秒程度見つめることで、信頼感と誠意を伝えられます。
ただし、見つめすぎると圧迫感を与えるため、自然なバランスを意識しましょう。
下を向いて話すと声がこもり、自信がない印象にもつながります。
③うなずきと相槌
面接官の話に対して軽くうなずくことで、しっかり聞いている姿勢や共感力をアピールできます。
「はい」「ええ」「おっしゃる通りです」など、ビジネスにふさわしい相槌を使うよう心がけましょう。
ただし、過剰な反応は逆効果です。
大げさなうなずきや声のトーンは不自然に映ることがあるため、あくまで控えめに、自然なリアクションを意識するといいでしょう。
⑤退室時の所作
面接の最後まで丁寧な所作を保つことが大切です。
立ち上がる際の姿勢やお辞儀の角度、ドアの開閉に至るまで、すべてが評価対象になります。
ドアは静かに閉め、最後の瞬間まで気を抜かないようにしましょう。
3-2 面接官の視点を意識した練習がカギ
面接中は見られているという意識が強くなり、不自然な動作になってしまうこともあります。
そのため、事前に鏡の前で姿勢や表情、所作を確認し、自然な動きができるように練習しておくことが重要です。
模擬面接や動画撮影を活用し、自然な動きを身につけましょう。
4 まとめ
面接で好印象を与えるためには、準備の質を高めることが何よりも大切です。
第一印象、言葉遣い、姿勢・所作など、面接官が注目するポイントはすべて意識と練習で改善できます。
以下の項目を事前に確認すれば、印象力を大きく引き上げることができるでしょう。
□ 清潔感のある服装か？
シワや汚れがないか、髪型やメイクは整っているか。
□ 笑顔で挨拶できるか？
表情がこわばっていないか、口角を上げて自然な笑顔ができているか。
□ 正しい敬語を使えているか？
よくあるNG敬語を避け、丁寧で自然な言葉遣いができているか。
□ 姿勢や所作に気を配れているか？
背筋を伸ばして座る、アイコンタクト、うなずきなどが自然にできているか。
□ 自信を持って話せる準備ができているか？
結論から話す練習、模擬面接での録音チェックなどを行ったか。
「もっと準備しておけばよかった」
と後悔するよりも、やりきったと思える準備をして面接に臨みめるよう、できることからまず一歩踏み出してみませんか？
